お知らせ

平成30年度中間報告会を開催

平成30年12月18日(火)仙台市戦災復興記念館において平成30年度RMPC研究会中間報告会を開催いたしました。報告会には、北辻会長をはじめ、15社21名の皆様に参加いただきました。

最初に、金子副会長から、共同研究「凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリートの有効利用技術の開発」について、報告された。この共同研究は、土木研究所、寒地土木研究所、東北技術事務所、宮城大学が参加して、凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリート製品に求められる性能を整理して、使用する再生骨材の品質や配合と耐凍害性を明らかにし、再生骨材コンクリートの有効利用を図ろうとするものです。
当研究会では、この共同研究の一環として、再生粗骨材を材料としたコンクリート製品を凍結防止剤を散布する箇所に設置し、凍結防止剤散布の影響によるコンクリート製品の劣化について評価を行うため、現道へコンクリートふたを設置し、暴露試験を行っています。この暴露試験の現在の状況及び今後の追跡調査の予定などについて説明が行われました。

続いて、北辻会長から、鉄含有量の多い製鋼スラグにクエン酸を加え、ポーラスなふた板で、海藻類の成長に必要な鉄分を制御しながら供給する漁礁ブロックの試作について説明が行われた。すでにダイイチ社で試作品が完成し、アベゼン社で海洋(七ヶ浜)への敷設方法を検討中との報告があった。

最後に、前述の漁礁ブロックが磯焼け対策の一助になることが期待されることから、国立研究開発法人 水産研究・教育機構 東北区水産研究所 宮古庁舎 八谷光介 主任研究員から磯焼けについて、基礎的なお話を伺った。
水産庁の磯焼け対策ガイドラインによると、磯焼けとは、「浅海の岩礁・転石域において、海藻の群落(藻場)が季節的消長や多少の経年変化の範囲を越えて著しく衰退または消失して貧植生状態となる現象」と定義されているとのことで、海藻に関する基礎的事項、藻場の重要な役割について、説明を伺った。
磯焼けの原因を特定し、対策を講ずることは難しいとのことであるが、今回のリサイクル材を活用したコンクリート関連製品が一助となることを期待したい。(H30-12-25)